ハンガリーの巨匠ヤーノシュ・フェレンチクの名盤から

〜コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ組曲」・「管弦楽のための協奏曲」〜

ハンガリーの巨匠ヤーノシュ・フェレンチク(János Ferencsik-1907~1984が日本フィル客演指揮で単身初来日したのは今から半世紀あまり遡る1968年のことだった。 当時のライブ盤CDもかつて「学研」や「プラッツ」からリリースされていた。 その後彼が長年に渡り音楽総監督を務めた「ハンガリー国立交響楽団」を率いての来日は1974年のことだった (写真1 1974年「ハンガリー国立響初来日公演」チラシ)。 また筆者が初めて彼の指揮を生で接したのは1979年の2回目の公演だった (写真2 1979年のハンガリー国立響来日公演プログラム表紙)。 彼はハンガリー国営レーベルだったフンガロトン(Hungaroton)に数多くの録音を遺しており紹介する”お国もの”コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ組曲」と「管弦楽のための協奏曲」を収めた1枚も名盤の一つとして知られている (写真3 LPジャケット-フンガロトンSLPX 12190/写真4 LPレーベル面)。 ブダペスト・フィルとのハーリ・ヤーノシュ組は1964年のマーチャーシュ聖堂 (Mátyás-templom、ブダペスト)におけるセッション、一方ハンガリー国立響との「管弦楽のための協奏曲」は録音年代不詳だがほぼ同時期と思われる。 この作品はコダーイがシカゴ交響楽団創立50周年記念のために書きあげたもので後のバルトークの同名作品があまりにも有名なために陰に隠れた存在だがコダーイ自身が「ブダペスト・フィル」振った貴重な1960年ステレオ録音もあるようだ。

写真1    ヤーノシュ・フェレンチク&ハンガリー国立響 1974年来日公演チラシ

写真2    ヤーノシュ・フェレンチク&ハンガリー国立響1979年来日公演プログラム表紙

写真3    ヤーノシュ・フェレンチク-コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ組曲・管弦楽のための協奏曲」ハンガリー Hungaroton LPジャケット

写真4    LPレーベル面