ウィーン楽友協会音楽資料室の "オクトバス"、1986年12月
1986年12月末、巨大なコントラバスの実物を見にウィーンの楽友協会音楽資料室を訪れた。 資料室はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠、楽友協会(Musikverein、写真1筆者撮影)の中にある。 この巨大なお化けコントラバスの正式名称はオクトバス(Octobasse)と呼ばれ世界最大の弦楽器でその高さはおよそ3.5m近くあり重量も100Kgあまりあるそうだ(写真2 音楽資料室に展示された「オクトバス」、筆者撮影)。 また通常4弦のコントラバスに対しこのオクトバスは写真のように3弦しかない。こ の楽器の起源は19世紀に遡りフランスの弦楽器制作者ジャン=バプティスト・ヴィヨーム(Jean=Baptiste Vuillaume)と云う人が大作曲家エクトル・ベルリオーズ(Hector Berlioz)と共同で制作したとのこと。 当然のことながら奏法も特殊で奏者も大変だと思うがネックの位置があまりにも高いので奏者の手が届かないためレバーで動く装置で弦を押さえて演奏するそうである。 ただこの楽器は現在このウィーンの他にはパリの音楽博物館に展示された2挺があるのみである(写真3 「オクトバス」上部/ 写真4 下部の拡大写真、以上筆者撮影)。 このほか資料室にはベートーヴェンやブラームス等々の自筆楽譜や往年の名指揮者が実際に使用した楽譜や指揮棒などの貴重な資料が多数所蔵されている。
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写真1 ウィーン楽友協会(筆者撮影)
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写真2 オクトバス(筆者撮影)
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写真3 オクトバス上部の拡大写真 (筆者撮影)
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写真4 オクトバス下部の拡大写真(筆者撮影)