hatakeshunのひとりごと(72年、超長寿番組。NHK「音楽の泉」)

6月30日(日)朝食を済ませ散歩にでる。

散歩コースは居住地である牛久市刈谷団地から徒歩10分のつくば市の丘陵地帯。
一面の畑(写真1)が広がる。

写真1

畑にさしかかる頃、スマホのラジオからシューベルトの「楽興の時」が流れる。

8:05スタートの「音楽の泉」(NHK/AM)のテーマ曲である。

この番組,放送開始は1949年(昭和24)。 ニュース番組を除くと日本一の長寿番組ではないだろうか。
大相撲中継、のど自慢、プロ野球中継も長いが、これらの放送開始は1953年である。

「音楽の泉」はクラシック音楽の入門番組。 私は中学の頃、この放送を聴いてクラシック音楽に目覚めた。
「新世界」「運命」「未完成」・・・。 これらの曲は音楽の時間SPレコードで再生された。
運動も勉強もできない生徒はこの時間だけは元気だった。
「先生、今の曲”新世界”の”家路”っていうんだよ」
当時の番組解説者は初代・堀内敬三さん(1949~1959)。2代目は村田武雄さん(1955~1988)だった。
お2人の穏やかな語り口は60年以上たった今でも耳に残っている。

写真2

散歩中の耳に、やはり穏やかな解説者の声が聞こえる。 4代目、奥田佳道さんの語りである。 「今日はドイツ・ロマン派の作曲者シューマンの交響曲第3番”ライン”を聴きましょう」。 奥さんとなったクララとの出会い。 同時代に生きたシューベルト、メンデルスゾーンとの関係。 作品のモチーフになったライン川の話・・・」シューマンが活躍していた1800年代のドイツの風景が目の前に浮かんだ。 私は”ライン”を聴きながら散歩コースに近くを流れる川を加えた(写真2)。

写真3 音楽評論家 奥田佳道 氏

奥田佳道さん(写真3)の語りは一つの作品のようである。
それもそのはず、奥田さんは1962年生まれ、ヴァイオリンを学び、ドイツ文学を専攻。 ウィーン大学に留学された。
「音楽の泉」をもっと良い音で聴きたいという視聴者のために、4月からFMで再放送されるようになった。
ただし、月曜日朝5時~。 たまには明け方、散歩にでてみよう。

「音楽の泉」はNHKネットラジオ「らじる☆らじる」の聞き逃しサービス(ステレオで配信)でも聴くことができます(下をクリック)。

https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=0685_01