hatakeshunのひとりごと(日本フィル解散騒動から50年)
〜 解散コンサート、名演!小澤の「復活」再確認 〜
今年は日本フィル解散騒動から50年目である。
早いものである。
日本フィル(日本フィルハーモニー交響楽団)は1956年、文化放送が設立した。
創立指揮者は渡邉暁雄である。
第1回定期演奏会はシベリウス交響曲第2番。 会場は日比谷公会堂とある。
1958年、ジャン・フルネの指揮でドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」演奏。
1962年、渡邉暁雄の指揮でシベリウスの交響曲全集を日本コロムビアに録音。 同年、シャルル・ミュンシュの指揮でベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」を演奏。
1964年、アメリカ、カナダで初の海外公演
1965年、レオポルド・ストコフスキーを招いて、日本武道館で初のクラシック音楽演奏会。
1972年3月、フジテレビと文化放送が放送契約を打ち切ったため、同年6月30日、解散。
小澤征爾は解散時、同団の芸術顧問兼主席指揮者だった。 解散阻止のため天皇陛下に直訴したがかなわなかった(小澤征爾は楽員の3分の1を率いて新日本フィルハーモニー交響楽団を創立する)。
小澤征爾は6月16日、日本フィルの最後のコンサートを指揮している。 曲目はマーラーの「復活」。 幸いこのコンサートの模様はFM東京によって放送された。
第一楽章、弦楽器によって奏される主題からして、ただならぬ緊張感に満ちている。 最終楽章の後半部「生まれたものは滅び、滅んだものは復活する」の高揚感が素晴らしい。
ゲヴァントハウスの会員は、このエアチェック録音を所有されていると思う。 50周年のこの機会に是非聴き直して欲しい。 もちろんクラッシック音楽愛好家の皆様も。
小澤征爾の類い稀な表現力に、感動するはずである。