アラム・ハチャトゥリアン自作自演「交響曲第2番」
アラム・ハチャトゥリアン(Aram Khachaturian/1903~1978、写真1)はコーカサス地方アルメニア出身、旧ソヴィエト連邦の作曲家・指揮者である。 彼の作品には出身地アルメニアをはじめとする民俗音楽を素材とした印象が強い。 今回は彼が書いた3曲の交響曲作品から彼の「戦争交響曲」とも云われる「第2番」を取り上げてみたい。 この交響曲は「第二次世界大戦」さなか1943年に作曲された。 当時「独ソ戦」での人民の怒りと悲哀を描いた交響曲である。 全4楽章構成で演奏時間もおよそ50分を超える大曲で「鐘」が効果的に使われているため「鐘」の副題で呼ばれているが作曲者自身によるネーミングではないようだ。 紹介盤はハチャトゥリアン自身が名門ウィーン・フィルを振った1962年英デッカによるステレオ・セッションである。 しかもウィーン・フィルがソヴィエトの指揮者で録音した初のレコードとしても注目された1枚である (写真2 LPジャケット、国内盤ロンドン-K15C-9014 1980年リリース盤 /写真3 LPレーベル面) 。 また彼は併せて自作の舞踊音楽「ガイーヌ」・「スパルタカス」の組曲も同時に録音していた。