アレクシス・ド・カスティヨン作曲のヴァイオリン・ソナタ、世界初録音盤
今年2022年、生誕200年を迎えたセザール・フランク(César Franck/1822~1890)に師事しフランクと共に「国民音楽協会」の設立に参画したフランスの作曲家アレクシス・ド・カスティヨン(Alexis de Castillon/1838~1873、写真1)だが日本では「知る人ぞ知る」存在と思われる。 彼は器楽曲、室内楽曲をはじめ管弦楽曲などロマン的な作品を残しているが残念ながらなかなかコンサートで巡りあえる機会はない。 今回の紹介LPはフランスのマイナー・レーベルオフェリア(Ophélia)から1980年代に世界初録音された「ヴァイオリン・ソナタ作品6」(1868)である。 4楽章構成の演奏時間約35分のロマンティックな作品、ヴァイオリンはイタリア-シチリア島出身、ヘンリク・シェリングに師事したアウレリオ・ペレス(Aurelio Perez)、ピアノ伴奏はロマン派から現代作品まで幅広いレパートリーを持つロナン・マギル(Ronan Magill)のコンビである(写真2) 。 二人の息の合った格調高い演奏にハマってしまう。 またLP第一面に収録されたガブリエル・ピエルネ(Gabriel Pierné/1863~1937)の「ヴァイオリン・ソナタ作品36」もまた素晴らしい(写真3 LPジャケット-仏Ophélia-OP 7102/写真4 LPレーベル面)。