エンリケ・ホルダ&ロンドン響のファリャ「三角帽子」全曲
スペイン出身の名匠エンリケ・ホルダ(Enrique Jordá -1911~1996、写真1)も日本では「知る人ぞ知る」指揮者かもしれない。 彼は1940年代にマドリード交響楽団首席指揮者その後アメリカに渡り1950年代から1960年代にかけてサンフランシスコ交響楽団音楽監督そして1970年代にはベルギーのアントワープに本拠を置くアントウェルペン・フィル(現、ロイヤル・フランダース・フィル)首席指揮者も務めている。 レコード録音は米国時代の米エヴェレストレーベルに当時の超ステレオ35mmマグネチック・フィルム録音(漫遊記315)に名盤をのこしている。 とりわけ1959年録音のロンドン交響楽団とのファリャ舞踊音楽「三角帽子」全曲もその代表盤のひとつになっている。 紹介盤LPは1970年代にヨーロッパの中古レコード店で求めた1枚で英ワールド・レコード・クラブからリリースされたもの。 モノラル・プレスが残念だが音質は大変良好だった (写真2 LPジャケット英World Record Club – T 164)。 またこのLP第一面冒頭にはユージン・グーセンス&ロンドン響(漫遊記718参照)の同じく米エヴェレスト音源からブラジルの作曲家ヴィラ=ロボス (Villa-Lobos)の「カイピラの小さな汽車」(ブラジル風バッハ第2番からトカータ)が収められ田舎町をカタコト走る小さな汽車の描写音楽が楽しめる (写真3 LPレーベル面)。