オイゲン・ヨッフム/アムステルダムでのラスト・コンサート ライブ盤、1986
今回はブルックナーのスペシャリスト巨匠オイゲン・ヨッフム(Eugen Jochum/1902~1987)のアムステルダムにおけるラスト・コンサートの模様を収めたライブ盤にスポットをあててみたい。 1986年12月04日にコンセルトヘボウで演奏されたブルックナー「交響曲第5番」のライブ録音である。 もちろんオーケストラはヨッフムとの縁も深いアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団、紹介CDは2枚組でフランスのTAHRA(ターラ)レーベルより1997年に初CD化された。 また1986年秋にヨッフムはコンセルトヘボウ管弦楽団と最後の来日も果たし東京(人見記念講堂)で演奏されたブルックナー「交響曲第7番」(AlutsよりCD化)も名演として語りぐさになっている。 聴くところによれば彼は生涯に90回以上この「第5番」をコンサートのプログラムに取り上げたそうである。 余談ながら彼は1962年春のコンセルトヘボウ管弦楽団来日公演でもこの「第5番」を演奏している(1962年4月30日東京文化会館)。 晩年の円熟味も増しスケール感と共にライブならではの緊張感が会場の雰囲気からも伝わる凄い演奏である (写真1 CDジャケット、仏TAHRA-TAH 247 /写真2 CD演奏・録音データ/写真3 1968年ヨッフム来日時に入れてもらったサイン)。