カラヤンによるヒンデミットの交響曲「画家マティス」、ライブ盤
若きカラヤンは1940年代後半から1950年代を中心にしばしばウィーン交響楽団の指揮台に立ちカラヤン旋風を巻き起こし脚光を浴びた。 その中で今回取り上げるCDは1957年2月13日・14日の両日にウィーン楽友協会大ホールで開催されたコンサート・ライブを収録したものである。 当日のプログラムはケルビーニ「アナクレオン」序曲、ヒンデミット「交響曲”画家マティス”」、ベートーヴェン「交響曲第7番」が演奏されたがCDには「アナクレオン」を除く2曲が収められている (写真1 CDジャケット、独ORFEO D’OR-C232 901Aモノラル)。尚、CDの録音データには2月18日と記載があるがこちらは誤りと思われる(写真2 CD録音データ) 。 当時のカラヤンは今回スポットをあてるヒンデミットやブラッハー等々現代作品も時折プログラムに取り上げていた。 「交響曲”画家マティス”」は中世ドイツの画家「マティアス・グリューネヴァルト(Matthias Grünewald)」が描いた「イーゼンハイム祭壇画」を題材にヒンデミットが書いた同名のオペラ作品からまとめた3つの楽章から構成される作品である。カラヤンはこの年の11月にはベルリン・フィルとこの作品をEMIにステレオ録音している (写真3 LPジャケット、国内盤東芝EMI-EAA 188)。