カラヤンの10インチLPレコードから

今回は前回に続き筆者が中学・高校時代に求めた盤面がすり減るほど聴いたカラヤンの10インチ(25cm)盤LPレコードから取り上げてみたい。
まず1951年6月のモノラル録音からワルター・ギーゼキングが弾くカラヤン&フィルハーモニア管弦楽団によるグリーグのピアノ協奏曲イ短調である 。 当時ロンドンのキングスウェイ・ホールおいて行われたカラヤンの英コロムビア録音のギーゼキングとのベートーヴェンやモーツァルトなどのピアノ協奏曲セッション・シリーズからの1枚である。 写真1の10インチLP盤は1960年代初頭、日本コロムビアから「ダイヤモンド・シリーズ」として1000円盤でリリースされていた(写真2 LPレーベル面)。
次に写真3は1960年代中ごろ当時の東芝音楽工業からリリースされた1958年オリジナル・ステレオ録音によるフィルハーモニア管弦楽団とのリスト「ハンガリー狂詩曲第2番」、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのスメタナ「交響詩モルダウ」がカップリングされたものである。 こちらも原盤は英コロムビアである。 当時の10インチLP国内盤価格はモノラル盤1000円、ステレオ盤1300円が一般的だった。 当時「東芝」の埃がつきにくいレコードと宣伝された「エバー・クリーン・レコード」 (赤盤)である (写真4 LPレーベル面、赤盤)。  尚、録音会場はリストがロンドン「キングスウェー・ホール」、スメタナがベルリン「グリュンネバルト教会」、録音はいずれも名プロデュ―サ―「ウォルター・レッグ(Walter Legge)」が担当している。

写真1    カラヤン&ワルター・ギーゼキング フィルハーモニア管「グリーグ・ ピアノ協奏曲」10インチ盤国内初出LPジャケット(日本コロムビア-ZL-69) 1951年6月モノーラル

写真2    写真1レーベル面

写真3    カラヤン、フィルハーモニア管「リスト・ハンガリー狂詩曲第2番」・ベルリン・フィル-スメタナ交響詩・モルダウ」国内盤10インチLPジャケット(東芝-SCD 1004) 1958年ステレオ

写真4    写真3レーベル面(赤盤)