カール・シューリヒト&パリ音楽院管によるベートーヴェン交響曲全集

今回の紹介盤はカール・シューリヒト(Carl Schuricht/1880~1967)がパリ音楽院管弦楽団と1957年~58年かけて録音した歴史的名盤「ベートーヴェン交響曲全集」である。 録音会場は全てパリのサル・ワグラム(Salle Wagram)最後の「第9」のみ当時ステレオ録音されたがこの全集盤ではモノラル・バージョンが収録されている。 この当時のフランスではまだステレオ録音がそれほど普及しておらずモノラル録音が惜しまれるが録音は大変良好で個人的には全く違和感は感じなかった。 むしろシューリヒトの彫の深い鋭角的な演奏にひかれてしまう。「第3番”エロイカ”」「第5番」「第6番”田園”」が特段に素晴らしい。 紹介盤は1989年にEMI仏パテ・マルコニ(Pathé Marconi)音源から初CD化された5CD BOXセットである (写真1 5CD BOX EMI-CZS 7 62910 2 /写真2 CD演奏・録音データ)。

写真1    カール・シューリヒト&パリ音楽院管/ベートーヴェン交響曲全集(5CD BOX)-EMI-CZS 7 62910 2)

写真2    各CD演奏・録音データ