ガエタ―ノ・デローグ、スプラフォン名盤から

指揮者ガエターノ・デローグ(Gaetano Delog)は今年85歳を迎えたイタリア本土に近いシチリア島北東端に位置するメッシーナ(Messina)出身の名匠である。 パレルモのマッシモ劇場などでオペラ指揮者としても活躍し一方コンサート指揮者としても数々の秀演で定評がある。 今回紹介するチェコのプラハ交響楽団首席指揮者時代(1995年~98年)にチェコ・スプラフォンに1996年に録音したシューベルト交響曲「ザ・グレート」とブルックナー「交響曲第7番」2CDセットの国内盤は未発売だったと思うが彼のプラハ響時代の名盤である (写真1  G. デローグ&プラハ響シューベルト「ザ・グレート」 &ブルックナー交響曲第7番、2CDジャケット、SUPRAPHON SU 3268-2 0032/写真2  CD演奏・録音データ/写真3 CD解説ブックレット表紙)。 シューベルトのザ・グレートは丁寧に反復も実行し彼の几帳面さがうかがえる。 またブルックナー第7番はノヴァーク版を基本にした全体的に遅めのテンポをとりじっくりと風格ある演奏がまた素晴らしい。 録音はプラハのヴルタヴァ・スタジオで行われている。 余談になるがCDジャケト、ブックレットにあるロゴ(Agip –アジップ)はイタリアに1926年に設立された石油会社でこの録音が行われた1996年に創立70周年の記念の年にもあたりこのCD録音制作のスポンサーだったと思われる。 当時、イタリアの高速道路を走るとこの「ロゴ・マーク」をよく見かけたものだった。

写真1    G. デログ&プラハ響/シューベルト/ザ・グレート、ブルックナー/交響曲第7番、2CDジャケット SUPRAPHON

 

写真2    CD演奏・録音データ

写真3    CD解説ブックレット表紙