サー・ジョン・バルビローリ&ハレ管の珍しい「コンサート・ホール」録音から

〜 メンデルスゾーン「交響曲第4番”イタリア”」、1961年ステレオ録音 〜

イギリスの巨匠サー・ジョン・バルビローリ(Sir John Barbirolli / 1899~1970)がマンチェスターに本拠を置くハレ管弦楽団首席指揮者時代のステレオ初期録音は英パイ(PYE)レーベルが中心だったが今回の紹介盤は彼が「コンサート・ホール」に録音した珍しい1枚である。 収録作品はメンデルスゾーンの傑作「交響曲第4番”イタリア”」である。 しかもセッションは本国のイギリスではなくスイスの首都ベルンのクルトゥーア・カジノ(Kultur Casino)の大ホールにおいて1961年4月に行われている。 当時バルビローリ61歳の溌剌としたエネルギッシュな演奏が魅力的だ。 またバルビローリのメンデルスゾーン交響曲録音も珍しくひょっとしたらこのステレオ録音が唯一の公式セッション録音かもわからない。 このLP第二面にはこのコンサート・ホール・ソサエティ(Concert Hall Society)のレコード録音制作総監督も務めたデヴィッド・ジョセフォヴィッツ(David Josefowitz)&パリ・オペラ座管弦楽団による力演、メンデルスゾーン「交響曲第1番ハ短調」が収録されておりこのカップリングも当時としては珍しかった(写真1  LPジャケット、Concert Hall SMS 2235/写真2   LPレーベル面)。

写真1    サー・ジョン・バルビローリ&ハレ管弦楽団/メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」LPジャケット(Concert Hall録音-SMS 2235)

写真2    LPレーベル面