ジャン=フランソワ・パイヤール、ランパル&ラスキーヌのモーツアルト「フルートとハープのための協奏曲」
録音から半世紀以上を経過した現在も歴史的名盤として輝き続けているジャン=フランソワ・パイヤール、ランパル(フルート)&ラスキーヌ(ハープ)によるモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲K.299」の二つのLP盤を取り上げてみたい。 この作品は1778年モーツァルトが22歳の時フランスの貴族「ギーヌ伯爵」とその娘ために書かれたと云われている。 典雅なフランス風の音楽に魅せられてしまう。 指揮のジャン=フランソワ・パイヤール(Jean-FrançoisPaillard)は20世紀最大のフランスのフルートとハープの名手、ジャン=ピエール・ランパル(Jean-Pierre Rampal)・リリー・ラスキーヌ(LilyLaskine)と「仏エラート」にステレオ録音で二つの名演を残している。 最初の録音は1958年録音、「パイヤール室内管弦楽団」の前身「ジャン=マリー・ルクレール合奏団(Ensemble Instrumental Jean-Marie Leclaire)との演奏で(写真1)のLPジャケットは1970年に「日本コロムビア」から廉価盤シリーズで再リリースされたものでモーツアルト「喜遊曲第1番ニ長調K.136」-クルト・レーデル指揮「ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団」の演奏がレコード第2面の余白に収録されている。 そして(写真2)はこの録音から5年後1963年、改称された「パイヤール室内管弦楽団」 (L’Ochestre de Chambre Jean-François Paillard)との再録音盤LPジャケットである。 こちらは第2面には同じく20世紀フランスのクラリネット名手「ジャック・ランスロ(Jacques Lancelot)共演のモーツァルト「クラリネット協奏曲イ長調K.622」カップリングされている。 筆者も時の気分によりそれぞれに針をおろしている。