ズービン・メータ&NHK交響楽団を聴く、1996
N響創立70周年記念コンサート、1996年11月9日、サントリーホールにて
1996年は「NHK交響楽団」創立70周年、「サントリーホール」開場10周年の記念の年だった。特に10月10日から11月9日までの1カ月間は「サントリーホール10周年記念フェスティバル」として「クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」をはじめ豪華アーティストたちのコンサートが繰り広げられた。このズービン・メータ&NHK交響楽団の初顔合わせのコンサートはフェスティバルのフィナーレを飾るもので11月8日・9日の両日同一プログラムで開催された。当初予定されたプログラムはフィナーレに相応しいマーラーの大作「交響曲第3番」、アルト独唱には当時話題のメータとも息の合ったフローレンス・クイヴァーが出演するとのことで私も早くからチケットを買い求めた(写真1 公演チラシ・写真2-公演プログラム表紙)。 私は公演最終日9日(土)午後3時開演に足を運んだが演奏曲目がマーラーの2作品、「亡き子をしのぶ歌」(アルト独唱:フローレンス・クイヴァー)/「交響曲第1番」に変更されていた。しかしコンサート・プログラムの差し替えは間に合ったようだ(写真3 当日配布された「曲目変更知らせ」)/写真4 変更されたプログラム)。私自身もやはり大曲の「第3番」を期待していただけに落胆は大きかったがクイヴァーの美声を生で堪能できたことは忘れられない。後半の「交響曲第1番<巨人>」」もメータらしくスケール感ある演奏だったがここはやはり当初の「第3番」で壮大に終わってほしかった(写真5 公演チケット)。