タマーシュ・ヴァーシャリ(Pf)によるラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番・第3番」
今回は(漫遊記1396)に続きもう1枚タマーシュ・ヴァーシャリ(Pf)の名盤を取り上げてみたい。 こちらは彼が得意とするラフマニノフのピアノ協奏曲である。 紹介CDは2003年に独グランフォン廉価盤、アントレ(entrée)シリーズからリリースされた「協奏曲第2番」、「第3番」を収めた1枚である (写真1 CDジャケット、独グラモフォン 474 171-2/写真2 CD演奏データ)。 録音は「第2番」が1975年、「第3番」が翌1976年にロンドン、ワットフォード・タウン・ホール(Watford Town Hall)におけるセッション、バックはユーリ・アーロノヴィチが指揮するロンドン交響楽団である。 ヴァーシャリはこのコンビで1977年にラフマニノフ「ピアノ協奏曲全集録音」を完成しいている。 指揮者ユーリ・アーロノヴィチ(Yuri Ahronovitch/1932~2002、写真3)はロシア、レニングラード(現、サンクトペテルブルク)出身、後にイスラエル国籍を取得し西欧諸国で活躍、オペラ指揮者としても知られている。 日本では1979年12月の読売日本交響楽団でベートーヴェン「第9」特別公演に客演している。