チック・コリア&キース・ジャレットによるモーツアルトの協奏曲を聴く、1985

〜1985年2月2日、つくばノバホールにて〜

1985年「第1回トーキョウ・ミュージック・ジョイ」でチック・コリアとキース・ジャレット、二人のジャズ&クラシック・ピアニストの共演が日本で初めて実現した(写真1  「第1回TOKYO MUSIC JOYプログラム表紙/写真2-公演日程)。 筆者は2月2日二人が共演する会場「つくばノバホール」でモーツアルトのピアノ協奏曲を聴いた。 指揮は当時若手のホープ田中良和、管弦楽は「新日本フィルハーモニー交響楽団」である。 プログラムは先ずキース・ジャレットのソロで「第23番イ長調K.488」から始まった。 筆者はキースのジャズ的即興のカデンツァも期待したのだが意外にもクラシックの枠を崩さない割と正統的な演奏だったと記憶している。 続いてチック・コリアが弾く「第20番ニ短調K.466」、こちらは第1楽章・第3楽章のカデンツァなどチックの即興的オリジナリティーが発揮され興味深いものがあった。 休憩をはさみ「フィガロの結婚」序曲に続きキースとチックのコンビで演奏された「2台のピアノための協奏曲変ホ長調K.365」、二人が楽しみながら息のあったピアノが印象的だった(写真3  筆者が聴いた2月2日公演曲目(2月1日の東京公演と同一プログラム)。 チック・コリアはその後開幕した「つくば科学万博'85」で「ソロ・コンサート」にも出演(6/11EXPOホール)「チルドレンズ・ソング」やバッハの「ゴルトベルク変奏曲」などを披露し満員の聴衆を魅了した(写真4  つくばEXPO'85/チック・コリア・ソロ・ピアノコンサート、チラシ)。

写真1   第1回TOKYO MUSIC JOY プログラム表紙

写真2   第1回TOKYO MUSIC JOY公演日程

写真3   筆者が聴いたチック・コリア&キース・ジャレットによるモーツアルトの協奏曲公演曲目

写真4   つくばEXPO'85  チック・コリア・ソロ・ピアノコンサート公演チラシ