ニキタ・マガロフのベートーヴェン「ピアノ協奏曲」

20世紀の名ピアニスト、ニキタ・マガロフ(Nikita Magaloff /1912~1992、写真1)はロシア、サンクトペテルブルク出身、スイス、フランスを中心に西ヨーロッパで活躍した。 度々来日しショパンのスペシャリストとして知られたがモーツアルトやベートーヴェン等々古典派やロマン派の作品にも定評があった。 今回の紹介盤も前回に続き「コンサート・ホール盤」の貴重録音で彼が弾くベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番・第4番」がカップリングされた1枚である。 録音データの記載がないため録音年代は不明だがLPリリース年代並びにオリジナル・ステレオ録音を鑑みおそらく1960年代中頃と思われる。 バックはジャンフランコ・リヴォリが指揮するチューリッヒ放送管弦楽団となっている。 筆者はマガロフの全体的にやや快速テンポでアクを感じさせないサッパリとした演奏に好感を持った。 彼は1990年に来日した際、確か草津夏期国際音楽フェスティバルのオープニング・コンサートでアントニ・ヴィットが指揮する「群馬交響楽団」とこのベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番」を披露したことを思い起こした(写真2 LPジャケット、コンサート・ホールSMS-2556 /写真3  LPレーベル面)。

写真1    ニキタ・マガロフ(インターネット画像)

写真2    ニキタ・マガロフ「ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第2番・第4番」LPジャケット(コンサート・ホールSMS-2556)

写真3    LPレーベル面