ヒンデミットの「ヴァイオリン協奏曲」
今回は 20世紀代表する現代作曲家、ヴァイオリン、ヴィオラ奏者、指揮者として活躍したパウル・ヒンデミット(Paul Hindemith/1895~1963)が最晩年の1962年にダヴィド・オイストラフ(David Oistrakh /1908~1974)をソリストにロンドン交響楽団を振り英デッカに録音した自作の「ヴァイオリン協奏曲(1939)」を取り上げてみたい (写真1 ヒンデミット(右)・オイストラフ(左)、LP掲載写真)。 ヒンデミットはロマン主義から脱却を目指す「新即物主義」に傾倒し推進した人である。 この「ヴァイオリン協奏曲」もその傾向が感じ取れるが別段とっつきにくい作品ではない。 名手オイストラッフのヴァイオリンも素晴らしく時間を忘れ聴きこんでしまう。 尚、LP第一面はこちらも貴重録音、同じくオイストラッフのソロ、ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮ロンドン響とのブルッフ「スコットランド幻想曲」の名演が聴ける(写真2 LPジャケット、英デッカSXL6035(復刻盤) / 写真3 LPレーベル面)。