ブラームス「交響曲第1番ハ短調」、第2楽章初稿版世界初収録CD(1991)
〜ギュンター・ノイホルト指揮 カールスルーエ・バーデン州立歌劇場管弦楽団〜
ブラームス「交響曲第1番」の初演は1876年11月4日、ブラームスと親交が深かったオットー・デッソフ(写真1)の指揮でカールスルーエ(Karlsruhe)の宮廷歌劇場管弦楽団により行われている(写真2 「初演時のポスター」CDブックレットから)。 初演は当然ながら「初稿版」で演奏されとりわけ「第2楽章」は現在通常演奏される決定稿「アレグロ・ソステヌート(Allegro sostenuto)」とはオーケストレーションも異なる「ポコ・アダージョ(Poco adagio)」となっていた。 今回紹介するCDはこのカールスルーエに本拠を置くレコード・レーベル「ebs records」より1991年にリリースされた初稿版の「第2楽章」が世界初収録されたものである。 演奏は初演を行った現在の「カールスルーエ・バーデン州立歌劇場管弦楽団(Badische Staatskapelle Karlsruhe)、指揮は当時のこの歌劇場の音楽総監督ギュンター・ノイホルト(Günter Neuhold)である(写真3 ギュンター・ノイホルト/写真4 CDジャケットebs records-ebs 6081)。 録音は1991年9月1日にカールスルーエの南ドイツ放送局スタジオにおけるライヴ録音で聴衆の拍手も収録されている。 コンサートでは現行版が演奏されCDトラック5に初稿版による「第2楽章」が別収録されている(写真5 CD演奏データ)。 指揮者ギュンター・ノイホルトは1947年オーストリア、グラーツ出身、今年72歳を迎えオペラ指揮者としても活躍中、日本では都響、東京フィル、読売日響などに客演しファンも多い。