ホルライザー/ルモーテルによるロシア管弦楽名曲選
1970年代にはバイロイト音楽祭の指揮台にも立ったドイツの名オペラ指揮者ハインリヒ・ホルライザー(Heinrich Hollreiser/1913~2006、写真1)とベルギーの名匠エドヴァルト・ヴァン・ルモーテル(Edouard van Remoortel/1926~1977、写真2)が振る「ロシア管弦楽名曲選」と題する日本コロムビア・ダイヤモンド・シリーズ廉価盤からの1枚である。 この二人はステレオ初期の若かき時代、米VOXに数々の録音を行っており過去にも紹介したかと思うがこのLPも同時代のVOX音源からロシアのポピュラー管弦楽曲を集めたアルバムで1970年にリリースされた。 久しぶりに針を下ろしてみたところなかなかの名演でしかも録音も素晴らしいことを再認識した。 ホルライザーはウィーン交響楽団とのチャイコフスキー大序曲「1812年」、ボロディンの歌劇イーゴリ公から「ダッタン人の踊り」(ウィーン国立歌劇場合唱団も加わりさらに華やかになっている)、ムソルグスキーの交響詩「禿山の一夜」の三作品。 一方、ルモーテルが振るチャイコフスキー「イタリア奇想曲」の管弦楽はジャケットにウィーン楽友協会管弦楽団(THE VIENNA MUSIKGESELLSCHAFT ORCHESTRA)とあるが解説にこの団体の紹介がないため調べてみたものの実体はやはりよくわからなかった(写真3 LPジャケット、日本コロムビア、MS 1091-VX)。