ポーランドの名ピアニスト「リシャール・バクスト」のベートーヴェン
ポーランドの名ピアニストであるリシャール(リシャルト)・バクスト(Ryszard Bakst /1926~1999、写真1)の日本での知名度は低いと思われる。 彼は1949年の第4回ショパン国際ピアノコンクール入賞経歴を持ち欧米で活躍、ショパン生誕150年の年1960年には来日公演も行った。 またレコード録音は当時ポーランド国営レーベルであるムザ(Polskie Nagrania Muza)に得意とするショパンを中心に録音した。 今回はそのムザ音源から彼としてはちょっと珍しいベートーヴェン三大ピアノ・ソナタ集(第8番「悲愴」、第14番「月光」、第23番「熱情」)を収録した1枚を取り上げてみたい。 この紹介盤も1969年当時、日本コロムビア廉価盤ダイヤモンド・シリーズからリリースされた。 LP解説には録音データの記載がないので録音年代は不明だが1960年前後の録音と推定される。 このベートーヴェン録音は彼の骨太でスケール感ある演奏に引き込まれた (写真2 LPジャケット、日本コロムビアMS-1008-PM /写真3 LPレーベル面)。