マイケル・ポンティーによる「モシュコフスキ、ピアノ作品集」

ポーランド出身の 後期ロマン派の作曲家、ピアニストとして活躍したモーリッツ・モシュコフスキ(Moritz Moszkowski/1854~1925)のピアノ作品を集めた少々珍しいアルバムを取りあげてみたい。 ピアノはドイツ生まれでアメリカで活躍したピアニストのマイケル(ミヒャエル)・ポンティ(Michael Ponti(1937~2022)である。 紹介LPは1979年にワーナー・パイオニアレーベルから「失われし調べを求めて」と題するシリーズでリリースされた1枚である。 1969年録音の米VOX音源で収録作品は「ピアノ協奏曲 ホ長調 作品59」(1898) 、ピアノ曲から「スペイン奇想曲」、「練習曲」、「火花」のほかワーグナー歌劇「タンホイザー」から「ヴェーヌスベルクのバッカナール」、ビゼー歌劇「カルメン」から「ジプシーの踊り」この二つは演奏会用パラフレーズでモシュコフスキ自身によるピアノ編曲である。 「ピアノ協奏曲」のバックはハンス・リヒャルト・シュトラッケ(Hans Richard Stracke/1932~2010)が指揮するアンタル・ドラティが初代音楽監督を務めたフィルハーモニア・フンガリカ(Philharmonia Hungarica、(2001年解散)である。 余談になるがこのアルバムがリリースされた当時まだモシュコフスキの「ピアノ協奏曲」作品はこの「ホ長調」のみとされていたが2014年に1874年作曲「ロ短調 作品3」が発見されたためこの「ホ長調」は「第2番」と呼ばれることもある (写真1 LPジャケット、国内盤ワーナー・パイオニア H 5005V/写真2 LPレーベル面)。

写真1    LPジャケット (国内盤ワーナー・パイオニア-H 5005V)1979年リリース盤

 

写真2    LPレーベル面