マルティノ・ティリモによるブラームス「ピアノ協奏曲第1番」
キプロス出身、ピアニスト・指揮者・音楽学者の顔を持つマルティノ・ティリモ(Martino Tirimo/1942~、写真1)は今年80歳を迎える巨匠である。 彼はまたシューベルトの権威としても知られている。 今回の紹介盤は彼が1980年に英EMIに録音したブラームスの「ピアノ協奏曲第1番」である。 バックはクルト・ザンデルリンク(Kurt Sanderling/1912~2011、写真2)指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、という少々珍しい顔合わせだが演時間約55分を要した大変重厚で渋いブラームスが聴ける。 このような演奏はなかなか実演でも聴く機会が少ない。 またこの音源、筆者の記憶は定かではないが国内盤はリリースされなかったかもわからない。 ちなみに紹介CDは英EMIの廉価盤シリーズのCLASSICS FOR PLEASUREで1990年前後にリリースされたデジタル・リマスター盤である (写真3 CDジャケット、英EMI CD-CFP 4553/写真4 CD演奏・録音データ)。