ミシェル・オークレール(Vn) 再考
フランス、パリ出身で名女流ヴァイオリニストのミシェル・オークレール(Michèle Auclair/1924~2005)は1960年代半ば左手を故障、1960代末には多くのファンに惜しまれつつコンサート活動から遠ざかってしまった。 ジャック・ティボー(Jaques Thibaud/1880~1953)を師に持つ彼女は19歳でロン=ティボー国際コンクールで優勝、戦後はシャルル・ミュンシュが指揮するボストン交響楽団に客演、チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」で米国デビューも果たす。 また1950年代のモノラル時代には米レミントン・レーベルを中心にレコード録音活動も行った。 さらに蘭フィリップスに録音された数少ないステレオ録音では彼女の優美で繊細な演奏を高音質で満喫できる。 過去にも紹介済みかと思うが写真のジャケットは録音年代順に1958年9月録音のブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.77」(ウィレム・ヴァン・オッテルロー指揮ウィーン交響楽団、写真1)、1961年12月録音のモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218/第5番イ長調K.219」(マルセル・クーロー指揮シュトゥットガルト・フィルハーモニ管弦楽団、写真2)以上CD、1963年2月録音のメンデルスゾーン&チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」(ロベルト・ワーグナー指揮インスブルック交響楽団、写真3 LPジャケット)である。