ムラヴィンスキー・イン・プラハ

今から20年余り昔、PRAGA(プラガ)というレーベルから「エフゲニー・ムラヴィンスキー・イン・プラハ」という4枚組CD BOX がリリースされた。 筆者も当時興味津々で求めてみた。 内容はタイトルの通り巨匠ムラヴィンスキーが1955年から1967年にかけてプラハにおけるレニングラード・フィルを中心としたショスタコーヴィチ、バルトーク、プロコフィエフのライブ音源を集めたセットである。 時代によりモノラルとステレオ録音が混在するがどれも名演揃いである。 なかでもとりわけ興味を惹かれた1枚はダイヴィッド・オイストラフ(Vn)をソリストに迎えたチェコ・フィルとのショスタコーヴィチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」だった。 この作品はソリストのオイストラフ自身に献呈され初演も自身のヴァイオリン、ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルで演奏されており期待通りこのチェコ・フィルとのライブもスケール感と共にライブならではの迫力が伝わる名演である。 ところでこのPRAGAレーベルは1990年代初頭にフランスで立ち上げられ主としてロシアの著名音楽家のチェコにおける演奏(チェコ・ラジオ放送局録音音源)を中心にCD制作していたレーベルだったようだ。 紹介盤は仏Harmonia Mundiを通じてリリースされたドイツ制作のPRAGA盤である(写真1 E. MURVINSKY IN PRAGUE-4CD BOX/写真2 各4CDジャケット)。

写真1    「ムラヴィンスキー・イン・プラハ」4CD BOX(PRAGA-256 016~019)

写真2    4CDジャケット