モーツァルト「クラリネット協奏曲&バスーン協奏曲」、コロムビア・ダイヤモンド・シリーズ廉価

今回の紹介盤もこれまでに何度となく取り上げてきたコロムビア・ダイヤモンド・シリーズ廉価盤からの1枚である。 モーツァルトの名曲「クラリネット協奏曲K.622」と「バスーン協奏曲」がカップリングされた1枚だが演奏者これまた渋い。 前者クラリネット・ソロはヨスト・ミヒャエルス(Jost Michaels /1922~2004、写真1)、ハンブルク出身のピアノも得意とした人でデトモルト音楽大学の教授を務めた。 日本での知名度はマイナーだがこのフーベルト・ライヒェルト(Hubert Reichert、写真2)指揮ヴェストファリア交響楽団(Westfälisches Sinfonieorchester)とのセッションは名演である。 指揮するライヒェルトはこの楽団の音楽監督を務めた人で「ブルックナー交響曲第6番」(VOX録音)等々もある。 第二面の「バスーン協奏曲」のソロを吹く英国生まれ、今年94歳を迎えるジョージ・ズーカーマン(George Zukerman、写真3)も骨太の響きが印象的である。 指揮をするイェルク・フェルバー(Jörg Faerber、写真4)も今年92歳を迎える。 現在はこのヴュルテンベルク室内管弦楽団(Württembergisches Kammerorchesters)の名誉指揮者である。 ちなみにこの室内楽団はドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州、ネッカー川沿いワインの街として知られるハイルブロン(Heilbron)に本拠を置いている。 どちらも録音も大変良好、録音データの記載はないが1960年代と思われる(写真5 LPジャケット、日本コロムビアMS-1083-TV 1970年リリース)。

写真1    ヨスト・ミヒャエルス

写真2    フーベルト・ライヒェルト

写真3    ジョージ・ズーカーマン

写真4    イェルク・フェルバー

写真5    モーツァルト「クラリネット&バスーン協奏曲」LPジャケット(日本コロムビア-MS-1083-TV)  1970年リリース