ヴァルージャン・コージアン&ユタ響によるベルリオーズ「幻想交響曲」、1986

ユタ州の州都ソルトレイク・シティ(Salt Lake City、写真1)に本拠を置くユタ交響楽団(The Utah Symphony Orchestra)と云えばこの楽団の音楽監督を1979年まで30年余りに渡り務めたギリシャ出身のモーリス・アヴラヴァネル(Maurice Abravanel/1903~1993)による世界初のマーラー交響曲全集録音(1963年~1974年)の偉業を思い起す。
今回スポットをあてる1983年から85年まで音楽監督を務めたベイルート生まれのヴァルージャン・コージアン(Varujan Kojian/1945~1993 写真2)指揮によるベルリオーズ「幻想交響曲」はリリース当時超ステレオ録音で話題を呼び45回転盤LPでも発売されたほどである。 原盤は米ヴァレーズ・サラバンド(Varèse Sarabande Records)で、紹介の国内盤は日本ビクターから1986年にリリースされた (写真3 LPジャケット、日本ビクターVIC-28220) 。 LP録音データによれば1982年3月27日この楽団の本拠地ソルトレーク・シティ・シンフォニー・ホールにおけるセッションである。 また終楽章-鐘の音はユタ教会にデジタル機材を深夜に持ち込み別収録されたそうである。

写真1    ソルトレーク・シティ空港からダウンタウンを望む(2013年10月航空機内から筆者撮影)

写真2    ヴァルージャン・コージアン(LPジャケット裏面写真から)

写真3    LPジャケット(国内盤ビクター VIC28220 1986年リリース)