ヴィースバーデンのフルトヴェングラー 、1949年6月10日
〜 ”ヴィースバーデン国立劇場”ライヴ録音 〜
今回は「ヴィースバーデンのフルトヴェングラー」と銘打った「ヴィルヘルム・フルトヴェングラー&ベルリン・フィル」の2LPレコードを紹介したいと思う。 フルトヴェングラーのコンサート記録(写真1 「1947年〜1954年日本フルトヴェングラー協会編・1986年」)によればフルトヴェングラーは「ベルリン・フィル」と共に1949年6月1日から14日までドイツ国内、ハンブルク、ヒルデスハイム、ハノーファー、ビーレフェルト、バート・ピルモント、フィアーゼン(ヴィールゼン)、ブッパタール、デュッセルドルフ、ヴィ-スバーデン、フランクフルト・アム・マイン、ハイデルベルク、バーデン=バーデンの12都市を回る演奏旅行に出かけている。 このレコードは6月10日のヴィースバーデン国立劇場におけるライヴ録音が「キング・レコード」からリリースされたものである(1992年3月限定盤リリース / 写真2 「ヴィースバーデンのフルトヴェングラー」ジャケット― 2LP-KIJC2017-18 / 写真3 同LP レーベル面)。 ちなみにコンサートではプフィッツナーの代表作、歌劇「パレストリーナ」から第1幕・第2幕・第3幕の前奏曲」、モーツアッルト「交響曲第40番ト短調K.550」、R.シュトラウス交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、ブラームス「交響曲第4番ホ短調 作品98」の4曲が演奏されている(写真4 「1949年6月演奏会記録一部」/ 日本フルトヴェングラー協会編コンサート記録から)。 しかし3曲目に演奏された「ティル・オイレンシュピーゲル」はなぜか録音されなかったか(?)当レコードには収められていない(写真5 LP 収録曲録音データ)。 またこの演奏記録からもわかるように当時フルトヴェングラーはプフィッツナー歌劇「パレストリーナ」の前奏曲を結構プログラムに取り上げていたことも興味深い。 さらに演奏ツアー終了後6月18日の「ベルリン・フィル定期公演」(ティタニア・パラスト館・ベルリン)でも取り上げている(写真6 「Wilhelm Furtwängler Die Programme der Konzerte mit dem Berliner Philharmonischen Orchester 1922-1954 F.A.BROCKHAUS・WIESBADEN 1965 (ベルリン・フィル定期公演記録)から/ 写真7 同、表紙)。