上岡敏之、凱旋帰国-ヴッパータール交響楽団初来日公演を聴く、2007
〜2007年10月13日、横浜みなとみらいホールにて〜
この「ヴッパータール交響楽団初来日公演」に合わせ音楽監督「上岡敏之」が振る2つのライヴ盤CDが「TDKコア」からリリースされた。 チャイコフスキー「交響曲第6番<悲愴>」(写真1)とブルックナー「交響曲第7番」(写真2)である。 筆者は後者のブルックナーの「第7番」(2枚組)を聴き度肝を抜かされた。 なんと演奏時間が彼のチェリビダッケも驚くようなトータル91分を超えた超スローテンポの演奏だったからである(写真3 上岡&ヴッパータール響CD-「第7番」各楽章演奏時間)。 これはぜひ彼が振る生の演奏を聴いてみたくなり10月13日、会場の「横浜みなとみらいホール」に足を運んだ(写真4 「2007年10月<ヴッパータール響初来日公演チラシ」/写真5 「当日会場で配布された公演プログラム表紙」/写真6 公演日程と演奏曲目)。 13日の公演プログラムは上岡自身のピアノと指揮によるモーツアルト「ピアノ協奏曲第23番」、休憩をはさみ注目のブルックナー「交響曲第7番」が演奏された。
一般的に指揮者が弾き振りをする場合ピアノはステージ中央に縦置きが普通だがこの日は通常の横置き配置であった。 従って彼は指揮をする時はその都度ピアノから離れステージ中央に出て指揮をしていたこともユニークだった。
注目のブルックナーは当然のことながら第1楽章から超スローテンポ、公演プログラムの解説にもあるが「ハース版」を基本にブルックナー自筆譜、フランツ・シャルクやニキシュらが加筆した楽譜を参考にしなら編み出した「上岡版」での演奏とのことであった。 演奏時間もほぼ先のCDと同様90分をゆうに超えていた。聴き手も集中力がかなり必要だった。
午後2時から始まったコンサートが終了した時刻は午後5時近かった。 公演終了後、上岡氏はお疲れのところホール・ロビーに集まった数多くのファンに快くサインに応じていた。 筆者も注目のCD「第7番」に当日の日付入りでサインを入れて頂いた。 写真7は当日の公演チケットである。