外山雄三&NHK交響楽団、自作自演盤から

〜舞踊組曲「幽玄」、「ヴァイオリン協奏曲」(Vn-海野義雄)〜

今回は外山雄三&NHK交響楽団による自作自演盤から筆者が好きな1枚を紹介したい。1966年に日本コロムビアからリリースされた1枚で舞踊組曲「幽玄」(1965)、ヴァイオリン協奏曲(1963)がカップリングされたものである。 前者は題材を能の「羽衣」から取った作品でオーストラリア・バレエ団から委嘱された。 当時NHK交響楽団は1964年2月から3月にかけて東南アジア、オセアニア地区に演奏旅行を行っている(指揮者は外山雄三、岩城宏之が同行)。 後者「ヴァイオリン協奏曲」は当時のコンサート・マスター海野義雄の委嘱による作品である。 「羽衣」はファンタジックで色彩感あふれるサウンドが魅力的、後者「ヴァイオリン協奏曲」は3楽章構成で日本の民謡も素材にした若き外山雄三の代表作で1963年度「尾高賞」を受賞している。 ちなみに録音会場は「幽玄」が1965年3月6日「世田谷区民会館」、「ヴァイオリン協奏曲」は1965年10月27日「杉並公会堂」である(写真1 LPジャケット、日本コロムビアOS702-N/写真2 LPレーベル面)。

写真1    外山雄三自作自演盤-舞踊組曲「幽玄」、ヴァイオリン協奏曲(海野義雄Vn)NHK交響楽団、LPジャケット(日本コロムビアOS 702-N )1966年リリース盤

写真2    LPレーベル面