日本ポップス・レコード史/ アメリカン・ポップス・カバー時代(8)
今回は過去にも紹介済みの「坂本九」東芝レコードデビュー盤「悲しき六十才(ムスターファ)」(1960、写真1)に続き翌1961年1月にリリースされた同じくアラビア調の「砂漠の恋の物語」を取り上げてみたい。 この曲はマルティ・バルウィン(Marty Baldwin)という人が作曲、アメリカン・ポップスのオルガニスト、ピアニスト「エディ・バクスター(Eddie Baxter)」の楽団が演奏した原題「フォーチュン・クッキー(Fortune Cookie)」がオリジナルだそうだ(写真2 エディ・バクスター、インターネット画像から)。 ちなみにカバー盤の作詞は先の「悲しき六十才」と同様に「青島幸男」、編曲は「ダニー飯田」である(写真3 「砂漠の恋の物語」シングル・ジャケット東芝JP-5056 / 写真4 同盤レーベル面)。 このアラビア風でエキゾチックな作品、当時大ヒットとまではいかなかった。 しかしこの異国情緒あるジャケット写真は気に入っている。 B面の「GIブルース」は言わずもがな1960年エルヴィス・プレスリー主演アメリカ映画の主題歌である。
(つづく)