若きチャールズ・マッケラスによるヘンデル「王宮の花火の音楽」
〜懐かしの「テイチク・クラシック廉価盤シリーズから〜
今回の紹介盤は懐かしい「テイチク・クラシック廉価盤シリーズ」から1970年代初頭に千円盤でリリースされた若きチャールズ・マッケラス(Charles Mackerras/1925~2010、写真1)のヘンデルの名曲「王宮の花火の音楽」と「二つの合奏体のための協奏曲」がカップリングされた1枚である。 マッケラスはバロック音楽から現代音楽まで幅広いレパートリー持つ指揮者だったがプラハ留学経験もありヴァツラーフ・ターリヒに指揮を学びヤナーチェクのスペシャリストとしても知られた。 紹介盤は彼が34歳の1959年にロンドンの聖ガブリエル教会でステレオ・セッションされたものでオリジナルはイギリスのパイ(PYE)音源である。 しかも「王宮の花火の音楽」は指揮のマッケラス自身の編集により初演版に近い編成で再現された総勢70名以上の編成、ロンドン中のオーケストラから管楽器奏者を集めて大編成の管楽器アンサンブルで演奏された貴重録音である。 録音も1959年の録音とは思えないほどその壮麗な響きは素晴らしい。 また第二面の「二重協奏曲」はプロ・アルテ管弦楽団による演奏でこちらも格調の高さが伝わる名演である (写真2 LPジャケット、国内盤テイチク-UDL 3087-Y/写真3 LPレーベル面)。