英「ハイペリオン」レーベルの魅力

英ハイペリオン(Hyperion)レーベルは前後して設立されたシャンドス(Chandos)レーベルと共にLP・CDコレクターにとって興味をそそった。 このレーベルに登場するまた一味違った個性的アーティストたちによる演奏と共に生のコンサートでも接する機会が少ない数々の作品や録音の良さも魅力のひとつである。 今回は1990年代初頭にリリースされ筆者が現在も時々耳を傾ける懐かしの次の2枚紹介したい。
ロシアの巨匠エフゲニー・スヴェトラーノフ(Evgeny Svetlanov/1928~2002)指揮するフィルハーモニア管弦楽団によるロシア五人組の一人バラキレフ(Balakirev/1837~1910)「交響曲第2番ニ短調」のほかチャイコフスキー「交響曲第4番」終楽章の旋律も登場する「ロシア歌曲3つの主題による序曲」や交響詩「タマーラ」が収録された1枚(写真1-CDジャケット-英Hyperion CDA 66586)並びにベルリオーズ「ヴィオラ独奏つき交響曲”イタリアのハロルド”」(ピアノ&ヴィオラによるリスト編曲版)ほかが収録されたものである (写真2 CDジャケット、英Hyperion CDA 66683)。 演奏はこのレーベルにリストのピアノ作品全曲集を録音したオーストラリア、メルボルン出身の名ピアニスト、レスリー・ハワード(Leslie Howard/1948~  )、またヴィオラにはスコットランド、エディンバラ出身のポール・コレッティ(Paul Coletti/1959~  )が担当している。

写真1    CDジャケット、スヴェトラーノフ&フィルハーモニア管/バラキレフ「交響曲第2番」ほか(英Hyperion CDA 66586)1992年リリース盤

 

写真2    CDジャケット、ベルリオーズ「イタリアのハロルド」(リストーピアノ編曲版)ほか(英Hyperion-66683)1993年リリース盤