電子音楽の世界/デイヴィッド・テューダーの「レインフォレスト IV」
1980年代、筆者は少々「電子音楽」の世界にハマったことがある。 今回紹介するデイヴィッド・テューダー(David Tudor、1926~1996、写真1)のアルバムもその1枚だった。 彼はアメリカのフィラデルフィア出身の現代音楽作曲家、ピアニストでジョン・ケージとも親交があった。 紹介盤レインフォレスト(RAINFOREST IV、1976)も彼の代表作の一つとして知られている。 この作品はヴァージョンが複数あり「IV」は1976年に発表されている。 作品はライブ・エレクトロニクスと言われる手法、生の楽器等々を直接マイクで拾い音響を電気・電子的に変調させるというものである。 1980年ベルリンで開催されたエキシビションでの収録である。 天井に吊るされたドラム缶等数々の物品にマイクを取りつけさらに会場を訪れた観衆の自由な動き騒音も収められこれらのサウンドが不思議にも聴き手があたかも熱帯雨林地帯(Rainforest)にいるような感覚にさせれてしまうユニーク作品だった(写真2 LPジャケット、独BLOCK-GR BE 1 /写真3 見開きジャケット/写真4 LPレーベル面)。