エド・デ・ワールト、”オーケストラの冒険”

今回は1997年に欧州「BMG クラシックス」レーベルからリリースされた「R. WAGNER AN ORCHESTRAL ADVENTURE」と題されたオランダの名匠エド・デ・ワールトが指揮する「ワーグナー・アルバム」を紹介したい。 これはこのアルバムのレコーディングに参加したオランダ放送協会に所属する「オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団」の打楽器奏者「ヘンク・デ・フリ―ヘル(Henk de Vlieger)」によるワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環4部作」・楽劇「トリスタンとイゾルデ」・舞台神聖祝典劇「パルジファル」各々の聴きどころをおよそ60分前後にアレンジし3枚のCDに収めたボックスである (写真1  CD BOXジャケット・デザイン- BMG Classics(EU)74321 447872)。 レコーディングは1992年から1995年にかけて「アムステルダム・コンセルトヘボウ」で行われている(写真2  「指環4部作」ジャケット・デザイン/写真3  「トリスタンとイゾルデ」ジャケット・デザイン / 写真4  「パルジファル」ジャケット・デザイン)。 これらのジャケット・デザインがグロテスクなのも印象的である。 さらにアルバムに添付されたオランダのジャーナリスト、ワーグナーに精通した「マルティン・ファン・アメロンゲン(Martin van Amerongen)」による120ページに及ぶブックレット解説書も興味深い (写真5  アルバムに添付された解説書表紙)。 指揮者のワールト自身もワーグナーを大変得意としておりこの演奏でもダイナミックで骨太のワーグナーを聴かせている。 尚、このアルバムが日本国内初CD化されたのは2010年になってからのことである。

写真1    「R.Wagner AN ORCHESTRAL ADVENTURE」3CD BOX ジャケット

写真2    指環4部作CDジャケット

写真3    トリスタンとイゾルデのCDジャケット

写真4    パルジファルのCDジャケット

写真5    アルバム添付、ブックレット解説書表紙