ショルティ&ロンドン・フィルを聴く(2)

ロイヤル・フェスティバルホール、1979

ショルティ&ロンドン・フィルを聴く(2) - 1979年3月、ロンドンにて-

続く1979年3月15日の「ショルティ&ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団」の公演も「ロイヤル・フェスティバルホール」で午後8時から開催された(写真1 プログラム演奏曲目)。 ウェーバーの序曲「オイリアンテ」に続き今夜の客演はピアニストとしてウラディミール・アシュケナージが登場、バルトークの「ピアノ協奏曲第2番」を披露した。 当時彼はバルトークのピアノ協奏曲全集をこのメンバーでレコード録音を英デッカに進行中だった。 前年の1978年にはすでに今回演奏する「第2番」も録り終えていた。 難度の高い「第2番」だがこの実演でもショルティとの息のあった彼のピアノ・テクニックがやはり印象に残った。 プログラム後半は「チャイコフスキー交響曲第5番」、ショルティはこの「第5番」をステレオ最初期の1956年に「パリ音楽院管弦楽団」(写真2 LPレコード米ロンドンSTS15060)を初めとして「シカゴ交響楽団」と1975年と1987年にもデジタル録音で録り直しているくらいだ。 よほどこの作品に愛着があったのであろう(写真3 ショルティとアシュケナージのサイン)。 ところでショルティの初来日は「ロンドン交響楽団」率いての1963年に遡る。 この年春,「大阪国際フェスティバル」参加のため首席指揮者ピエール・モントゥー、アンタル・ドラティと共に来日した。 長老のモントゥーは「大阪公演」のみを指揮して帰国したため東京を含む地方公演はショルティとドラティが振った(写真4 1963年ロンドン響・東京他地方公演プログラム表紙、写真5 公演日程)。 この稿を書くにあたりもう半世紀以上も昔の若きショルティが思い浮かんだ(写真6 若きショルティ1963年ロンドン響プログラムから)。 実に懐かしい・・・

 

写真1 ショルティ&ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏曲目

写真2 1956年録音のショルティ「チャイコフスキー交響曲第5番」のLPジャケット

写真3 ショルティ(左)とアシュケナージ(右)にサインしてもらった

写真4 1963年ロンドン響・東京他地方公演プログラム表紙

写真5 ロンドン響の公演日程

写真6 若きショルティ1963年ロンドン響プログラムから