「私の昭和歌謡レコード史」(3)
1960年代初頭から中期にかけて先に紹介した「カバー・ポップス」と並んでいわゆる「青春歌謡」と呼ばれる世界があった。 その時代はちょうど筆者の中学時代にも重なっていた。 今回はその思い出のシングル盤にスポットをあててみたいと思う。
先ずは1961年「コロムビア・レコード」から「日暮れの小径」でデビューした「北原謙二」(1939~2005)から紹介したい。筆者は彼の鼻にかかったノン・ヴィヴラートの「北原節」にはまる(写真1 北原謙二デビュー盤「日暮れの小径」シングル・ジャケット、コロムビア SA-656 モノラル)。
続いて発売された「忘れないさ」(写真2 「忘れないさ」シングル・ジャケット、コロムビア SA-700モノラル)は筆者もカラオケでは必ず歌う味わい深い1曲である。
そして「ドドンパ」のリズムに乗る「若いふたり」(杉本 夜詩美 作詞・遠藤 実 作曲)は当時「NHKきょうのうた」で紹介されデビュー1年にして大ヒット曲になり彼を代表する歌になった(写真3 「若いふたり」シングル・ジャケット、コロムビア SA-895 モノラル1962年)。
さらに歌謡曲がステレオ時代に入り最初に録音された「泣かないさ」も印象的だったがカップリングされた「初恋は美しくまた悲し」の「北原節」も忘れられない(写真4 「泣かないさ」シングル・ジャケット、コロムビア SAS- 5 ステレオ 1963年)。 同様に初恋をテーマにした青春歌「若い明日」(石本 美由起 作詞・遠藤 実 作曲)もステレオ録音時代に大ヒットした1枚だった(写真5 「若い明日」シングル・ジャケット、コロムビアSAS-100 ステレオ 1963年)。
(つづく)