「私の昭和歌謡レコード史」(4)

前回の「青春歌謡レコード」の続編である。 青春歌謡で「学園ソング」の定番、舟木一夫のデビュー盤「高校三年生」も忘れられない1枚であろう(写真1  舟木一夫「高校三年生」シングル・ジャケット、コロムビア SAS-60 ステレオ)。 ほぼ同時期にデビューした橋 幸夫、西郷輝彦と共に「御三家」と呼ばれた。 恩師である「遠藤 実」の作曲で続く「修学旅行」・「学園広場」と合わせて学園三部作としてヒットした(写真2  「学園広場」シングル・ジャケット、コロムビア SAS-130 ステレオ)。 いずれも1963年(昭和38年)のことである。 ジャケット写真で彼が着用している学生服は当時の母校の制服だったというエピソードがある。 続いて舟木一夫の後輩として同じ「コロムビア」からデビューした「梶 光夫」の「青春の城下町」も昭和青春歌謡史を語る上でも避けることができないベスト・ヒットだった。 こちらも「遠藤 実」作曲、レトロ調な「西沢 爽」の作詞もこの曲の雰囲気、情景をよく出していた(写真3  梶 光夫「青春の城下町」シングル・ジャケット、コロムビア SAS-256 ステレオ 1964年)。 そしてこの「青春の城下町」と相前後してビクターから発売された「霧の中の少女」は「吉田 正」門下の「久保 浩」のデビュー盤であった。 作詞は「佐伯孝夫」で霧の中に消えていく少女が幻想的なイメージとして浮かぶ(写真4  久保 浩「霧の中の少女」シングル・ジャケット、ビクター SV-60 ステレオ1964年)。 久保 浩の青春歌謡の大ヒット曲、後にアメリカのポップス歌手「ペギー・マーチ(Peggy March)」も日本語でカバーした(写真5  「ペギー・マーチ」日本語カバー盤 ジャケット、ビクター SS-1489 ステレオ 1964年)。
(つづく)

写真 1    舟木一夫「高校三年生」シングル・ジャケット(コロムビア SAS-60)1963年ステレオ

写真2    「学園広場」シングル・ジャケット(コロムビア SAS-130 ステレオ)

写真3     梶 光夫「青春の城下町」シングルジャケット(コロムビア SAS-256ステレオ)1964年

写真4    「霧の中の少女」久保 浩シングル・ジャケット(ビクター SV-60 )1964年

写真5    「霧の中の少女」ペギー・マーチ日本語カバー盤ジャケット(ビクター SS-1489)1964年