「20世紀の偉大な指揮者たち」〜イゴール・マルケヴィチ

20年近く前に遡るが「20世紀の偉大な指揮者たち」というタイトルで録音レーベルの枠を超え巨匠たちの名演を集めた2枚組CDセットがシリーズでリリースされていた。 今回はそのシリーズの中から個性的で「日本フィル」や「N響」にも客演し日本のファンも多かったイゴール・マルケヴィチ(Igor Markevitch / 1912~1983)のアルバムを取り上げてみたい。 2CDセットの収録作品は彼がかつて「蘭フィリップス」「英EMI」「独グラモフォン」に遺したモノラル・ステレオ録音が中心である。 とりわけ聴きものはロンドン交響楽団とのチャイコフスキー「マンフレッド交響曲」(PHILIPS音源1963年ステレオ)、ラムルー管弦楽団とのグリンカ歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」から序曲/ポロネーズ/クラコヴィアク/ワルツ(ポロネーズではベオグラード歌劇場合唱団が加わる、 EMI音源1957年モノラル)、ドビュッシー交響詩「海」(グラモフォン音源1959年ステレオ)、そして北ドイツ放送交響楽団&合唱団とのライブ録音(北ドイツ放送局音源)からラヴェル「ダフニスとクロエ-第2組曲」であろう。 おそらくこのライブ音源はこれが初出音源ではないかと思われる (写真1 CDジャケット /写真2 CD収録演奏・録音データ)。

写真1    「20世紀の偉大な指揮者たち 〜イゴール・マルケヴィチ」2CDジャケット(IMG Artists-7243 5 75124 2 8)

写真2    CD演奏・録音データ