アニメ映画「セロ弾きのゴーシュ」オリジナル・サウンド・トラック盤
宮沢賢治の名作童話「セロ弾きのゴーシュ」を戦後アニメや人形劇など映像化した作品はいくつか存在する。 今回の紹介盤は日本を代表するアニメ制作会社のひとつオープロダクションが5年の歳月を費やし制作した1982年公開の自主制作アニメ作品サウンド・トラック盤である。 監督は高畑勲、原作に出てくる架空の音楽「インドの虎狩り」や「愉快な馬車屋」は日本を代表する作曲家である間宮芳雄(まみやみちお)のオリジナル作品である。 また原作では「第六交響曲」について誰の作品か触れられてはいないが花巻の宮沢賢治記念館に愛用のチェロと共に展示された賢治コレクションにSP盤ベートーヴェン交響曲第6番”田園”(ハンス・プフィッツナー指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団)があることからこのアニメ版では岩城宏之指揮NHK交響楽団による”田園”の演奏が使われている。 紹介盤はキング・レコードからの1984年初出LP盤、ただこの時代にしてステレオ盤ではなくモノラル盤だったのが少々残念だった(写真1 LPジャケット、キングK25G-7185 /写真2 LPレーベル面)。