アンセルメ&スイス・ロマンド管によるボロディン「交響曲第2番&第3番」ほか
ロシア五人組の一人として知られるアレクサンドル・ボロディン(Alexander Borodin/1833~87)の交響曲を普段コンサートで生で聴く機会は少ない。 彼は未完の「第3番」を含め3つの交響曲作品を書いたが傑作はおよそ8年の歳月を経て完成した「第2番ロ短調」(1877)であろう。 今回の紹介盤はロシア音楽も得意としたエルネスト・アンセルメ (Ernest Ansermet/1833~1969)&スイス・ロマンド管弦楽団のステレオ最初期1954年10月、楽団本拠地ヴィクトリア・ホール (ジュネーブ)でのセッション盤である。 紹介LPはアンセルメ没後10年にあたる1979年に限定廉価盤でリリースされた1枚である。 アルバムには「第2番」のほか未完の「第3番イ短調」(グラズノフ補筆ニ楽章版)、歌劇「イーゴリ公」序曲 (グラズノフ版)がフィルアップされている。 いずれもアンセルメ唯一の録音で演奏もさることながら録音の素晴らしさにも驚いた (写真 LPジャケット、国内盤キング-ロンドンGT 9214)。