アンタル・ドラティ&ロンドン響「新ウィーン楽派作品集」

アンタル・ドラティ(Antal Doráti /1906~1988、写真1)も数多くのレコード録音を残した名匠だが今回の紹介盤「新ウィーン楽派作品集」はドラティ唯一の録音だったと思う。 LPでは1960年代に国内盤でもリリースされており定評を得た名盤である。 シェーンベルク、ヴェーベルン、ベルクの傑作を集めたアルバムでとりわけ筆者はベルクの歌劇“ルル”から5つの交響的小品(5 Symphoniche Stücke aus der Oper“Lulu”)、通称「ルル組曲」を好んで聴いている。ベルクがオーケストラ・コンサートのためにオペラから5つの場面を選び構成したものでこの大作のエッセンスをおよそ35分で味わえる。 声楽パートを歌うドイツの名ソプラノ「ヘルガ・ピラルツィク(Herga Pilarczyk /1925~2011、写真2)は現代オペラ作品を得意としこの録音でも名演を聴かせている。 紹介CDは1961年・62年にロンドン交響楽」との「米マーキュリー」35mmマグネチック・フィルム録音で1990年にリリースされた (写真3 CDジャケット、米Mercury-432 006-2 /写真4 CD演奏・録音データ)。

写真 1    アンタル・ドラティ(CDブックレットから)

写真2    ヘルガ・ピラルツィク(インターネット画像)

写真3    アンタル・ドラティ&ロンドン響「新ウィーン楽派作品集」CDジャケット(米マーキュリー 432 006-2)

写真4    CD演奏・録音データ