アンドレ・カンプラの「レクイエム」
アンドレ・カンプラ(André Campra/1660~1744)は南フランスの古都エクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)出身、フランス・バロック音楽、いわゆるヴェルサイユ楽派を代表するひとりである。 作曲家、聖職者として活躍、パリのノートルダム大寺院の楽長も務めた。 今回紹介する「レクイエム」は彼の宗教音楽作品の代表作として知られている。 紹介レコード、ルイ・フレモー(Louis Frémaux/1921~2017)盤(1960年仏ERATO音源)は1961年度仏ADF・ACCディスク大賞受賞盤で現在も歴史的名盤として輝いている。 演奏はジャン=フランソワ・パイヤール室内管弦楽団、フィリップ・カイヤール合唱団ほか今年87歳を迎えるフルートの名手マクサンス・ラリュー(Maxence Larrieu)やオルガンにはマリー・クレール・アラン(Marie - Claire Alain/1926~2013)も参加している。 この「レクイエム」は当時のフランスの慣習から激しい「怒りの日(Dies irae)」は省かれ独唱陣、合唱団の優美なハーモニーに魅了される(写真1 LPジャケット(日本コロムビア-OS-2483-RE /1971年リリース盤)/写真2 LPレーベル面)。