イェルク・デムスによるモーツァルト「ピアノ協奏曲第21番&第26番」

日本ではかつて「ウィーンの三羽烏」と呼ばれ人気が高かった名ピアニストのひとり、イェルク・デムス(Jörg Demus/1928~2019、写真1)の若き時代の名盤から取り上げてみたい。 紹介LPは1953年録音のウェストミンスター音源/モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467並びに「第26番ニ長調K.537“戴冠式“」がカップリングされた1枚である。 これまで何度となく重ねてリリースされてきたレコードだが昨今は見かける機会も少なくなった。 ちなみに紹介盤は1980年ビクターから廉価盤でリリースされた国内盤である(写真2 LPジャケット、ビクターVIC-5253 モノラル盤)。 このレコード、演奏と共に音質も大変素晴らしい。 さらにバックのクロアチア出身の職人芸的指揮者、ミラン・ホルヴァート(Milan Horvath/1919~2014)が指揮するウィーン国立歌劇場管弦楽団にも興味をひいた。 さらに余談になるが「第21番」のカデンツァ、デムスは少々珍しいフェルッチョ・ブゾーニ(Ferruccio Busoni)によるものを弾いている。

写真1    イェルク・デムス(インターネット画像から)

 

写真2 LPジャケット(国内盤ビクター VIC 5253)1980年リリース盤