オペラ「ナブッコ」を観る

ブダペストから「ブラチスラヴァ歌劇場」へ、1987

ヴェルディのオペラ「ナブッコ」を観る- 1987年12月、ブラチスラヴァにて–

1987年12月29日、私はブダペスト西駅(写真1)13時発のベルリン(東)行き急行「バルト・オリエント・エクスプレス」(写真2)でブダペストを後にした。ブラチスラヴァまで約4時間半の列車の旅である。列車のチケットはその都度購入するのも面倒なので前日にハンガリーの国営旅行会社「イブス(IBUSZ)」でブラチスラヴァ経由、最終目的地のウィーンまでのキップを購入しておいた。カウンターで20分ぐらい待っただろうか。(写真3 チケット・カバー/写真4・5 ウィーンまでのチケット)全て手書きのチケットに味を感じた。列車は途中のドナウ河に面した国境駅、ハンガリー側スツォプ(Szop)、チェコスロヴァキア側シュトゥロヴォ(Štúrovo)で車内でのパスポート・コントロールのため少々長い時間停車した。ブラチスラヴァに到着した時刻は午後5時半を回っていた(写真6 ひっそりとしたブラチスラヴァ駅に到着)。私はタクシーで予約しておいたオペラハウスの斜め前に位置するホテルへ向かった。一休みする時間もなく午後7時開演のジュゼッペ・ヴェルディのオペラ「ナブッコ」を観るためオペラハウスに向かう。(写真7 ブラチスラヴァ歌劇場と市電)ホテルから徒歩1分足らずなので楽々である。ヨーロッパの歌劇場はどこへ行ってもご婦人方のドレスアップが会場の華やかさをプラス、とても豪華な気分にさせてくれる。
オペラ「ナブッコ」はヴェルディの初期の作品で原題はバビロニアの王様の名前から「ナブコドノゾル」と呼ばれている。全4幕もので上演時間約2時間半弱(休憩時間含まず)を要する。聴きどころはやはり第3幕のヘブライの捕虜たちの合唱「行け、わが思いよ黄金の翼に乗って」であろう。この日の上演でもこのシーンが一番印象に残った。指揮はチェコ出身のベテランオペラ指揮者、ゲルハルト・アウアー(Gerhard Auer)があたっていた。舞台がハネた時刻は午後10時半を回りさすがに私もブダペストからの長旅で疲れもでたのかホテルに戻りぐっすり寝込んでしまった(写真8 プログラム表紙/写真9 キャスト一覧)。
*写真は全て筆者撮影

写真1 ブダペスト西駅

写真2 ベルリン(東)行き急行「バルト・オリエント・エクスプレス」

写真3 ブダペスト - ブラチスラヴァ - ウィーン 列車チケットカバー

写真4 列車チケット ブラチスラヴァ → マルヒェック

写真5 列車チケット マルヒェック →ウ ィーン

写真6 午後5時半頃ひっそりとしたブラチスラヴァ駅に到着

写真7 ブラチスラヴァ歌劇場と市電

写真8 オペラ「ナブッコ」のプログラム表紙

写真9 オペラ「ナブッコ」の当日キャスト一覧