オープンリール・ソフト、ライナー&シカゴ響 の”家庭交響曲”(R. シュトラウス)

ハンガリー、ブダペスト出身のフリッツ・ライナー(Fritz Reiner/1888-1963)は厳格な指揮ぶり、その鋭い眼差しから当時アメリカの「タイム誌」から「正確無比なチョッキのポケット指揮台スタイル(Precise Vest-Pocket Podium Style)」と表現されたそうである(写真1  録音中のフリッツ・ライナー、インターネット画像から)。  彼のレパートリーは広く今回取り上げるリヒャルト・シュトラウスも大変得意とし名録音を遺している。 とりわけシカゴ交響楽団音楽監督時代に録音された交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(1954・1962いずれもステレオ録音)・交響詩「 英雄の生涯」(1954 ステレオ録音・漫遊記314参照)と共に今回スポットを当てる「家庭交響曲」(1956ステレオ録音)は名盤としての誉れが高い。 この「家庭交響曲」のオープン・テープは1960年代後期に「日本ビクター」からリリースされたものである。 録音は1956年11月5日「シカゴ・オーケストラーホール」でステレオ3トラック録音で行われている。 シカゴ交響楽団の響きを大変美しく捉えた名録音で2007年には「SACD」化もされている。 また「オープン・ソフト」はその保存状態が良好なら半世紀余りが経過した現在も音質劣化もほとんど感じることなく鑑賞できることがありがたい(写真2  オープンリール・ソフト 「ライナー&シカゴ響/R.シュトラウス”家庭交響曲”」日本ビクター・STC-2102)(写真3  同、テープ・レーベル面)。

写真1    録音中のフリッツ・ライナー(インターネット画像から)

写真2    ライナー&シカゴ響 /R. シュトラウス「家庭交響曲」    日本ビクター 4トラック ステレオオープンテープ (STC 2102)

写真3 「家庭交響曲」テープレーベル面