カミユ・モラーヌ(Bar)によるフォーレ 歌曲集「優しき歌」
フランス、ノルマンディ地方の首都ルアン(Rouen)出身の名バリトン歌手カミユ・モラーヌ(Camille Maurane/1911~2010、写真1)によるフォーレの歌曲集「優しき歌(La Bonne Chanson)」作品61を紹介したい。 この作品はポール・ヴェルレーヌ(Paul Verlaine/1844~1896)同名詩集の「優しき歌」(1872)から9篇を選び1891年~92年にかけ作曲されたフォーレ中期作品の傑作である。 モラーヌの知名度は日本ではどちらかと云えば地味だったと思うが仏エラート(ERATO)を中心に数々の名録音を残している。 この「優しき歌」は1960年前後にステレオで録音された彼の名盤のひとつでバリトン歌手だが歌唱は繊細で美しくテノールの雰囲気も感じさせる。 紹介盤にはこのほか「伴奏(Accompagnement )」「夜想曲(Nocturne)」「祈り(En Prière)」の3曲が収められている (写真2 LPジャケット、日本コロムビア-ERATO RE-1017-RE/写真3 LPレーベル面)。