カラヤンによる「トリスタンとイゾルデ」全曲盤、1971年~72年録音
カラヤン&ベルリン・フィルほかによるワーグナー楽劇「トリスタンとイゾルデ」全曲盤(独EMIエレクトローラ録音)は大変好評だった前年(1970年)当時東独VEBドイチェ・シャルプラッテンとの共同企画録音、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団ほかによる「マイスタージンガー」に次ぐものだった。 イゾルデにヘルガ・デルネシュ、トリスタンにはジョン・ヴィッカーズを起用しベルリンの「イエス・キリスト教会」における1971年12月から1972年1月にかけてのセッション録音である(写真1 5LP BOX、独EMI ELECTROLA-1C 193-02 293-97)。 まさに1972年〜73年のザルツブルク・イースター音楽祭上演前のレコード録音だったが先の「マイスタージンガー」ほどの話題にはならなかった感がある。 1972年にリリースされたこの輸出用のLP、レーベル面にある「EMI-HIS Master’s Voice」トレード・マークの上に「Odeon」レコードのシールが貼られていた。