カラヤンによるベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」
ヘルベルト・フォン・カラヤンはベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」のレコードをセッション録音に限って云えば生涯4回録音している。 録音順に振り返ると先ずフィルハーモニア管弦楽団時代の1958年英EMII-コロムビア録音、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との1966年独グラモフォン録音、1974年独EMI-エレクローラ録音、1985年独グラモフォン録音となる。 もちろんそれぞれその時代におけるカラヤンの名盤として輝いている。 バックの合唱団はいずれもカラヤンとは切っても切れない関係だった「ウィーン楽友協会合唱団」である。独唱陣は時代と共に入れ代わるがソプラノのグンドゥラ・ヤノヴィッツが1966年と1974年、またバスのヨセ・ファン・ダムが1974年と1985年にそれぞれ2回参加しているところも興味深い。 個人的には1966年盤と1974年盤が特に気に入っている (写真1 1966年録音、国内盤グラモフォン2LP BOX-SLGM-1370-71/写真2 1974年録音、英EMI-2LP BOX-SLS-979)。 余談になるが1966年盤はこの年のベルリン・フィル来日公演およそ二ヶ月前に行われたベルリン、ダーレムのイエス・キリスト教会でのセッションである (写真3 1966年カラヤン&ベルリン・フィル来日公演プログラム表紙)。